食の谷

自治体や自治体に近いNPOなどが、

「食による地域活性化」

に取り組む際、たいがいは

「何か売れそうな食材を見出すなり作るなりして、それを全国にPRする」

というシンプルな方法を選びます。

 

しかし、もっと複雑な方法が選択される場合もあります。

たとえば

「フードバレー(食の谷)」

と呼ばれる方法があります。

 

地元の農業会社、食品会社、食の研究をしている大学などを自治体などがとりまとめ、

  • 共同で食品開発
  • 共同で販売促進

といった動きが生まれやすい環境を整える、という方法です。

その「環境」に対して

「フードバレー」

という名前をつけています。

 

例としては、

などがあります。

 

最後の

「ちよだフードバレーネットワーク」

は、全国各地のフードバレーを大消費地の東京とつなげる活動を行っています。

 

 ▽

 

フードバレーという呼びかたの由来はご想像のとおり

「シリコンバレー」

から来ています。

 

シリコンバレーは、全米のIT企業がサンフランシスコの近くに集まって形成されたものです。

シリコンバレーでは、比較的狭い地域に同業の企業が集まることで、技術者や研究者は企業の枠を超えて顔見知りになり(たとえばアフターファイブで同じバーで顔を合わせることもよく起きるでしょう)、情報交換が活発になり、全体としてビジネスが活性化します。

すぐれた商品が生み出される確率も高くなります。

 

さて、前述したようにフードバレーは日本にもいくつかあります。

ですが、本家本元はオランダです。

国際的に「フードバレー」というとオランダのフードバレーを指します。

 

オランダはもともと農業はじめ食産業の育成に力を入れています。

いかにもフードバレーを作りそうな国です。

ただしオランダの場合、フードバレーは

「フードサイエンス(食の科学)」

を発達させることが目的であり、地域活性化という意味あいはあまりありません。

 

「フードサイエンスといえば、オランダだよね」

というブランド作りと実績作りのため、ワーヘニンゲン大学の周辺に食の研究機関や食品企業などを1997年から誘致しはじめ、いわば

「フードサイエンスによる街づくり」

を行っています。

 

オランダのフードバレー