年収500万円の食育職

Health Educator(ヘルス・エデュケーター)という職業があります。

Community Health Worker(コミュニティ・ヘルス・ワーカー)と呼ばれることもあります。

 

アメリカに実在する「食育的職業」です。

就職活動中の学生さんにも人気の職種です。

 

雑誌などで「将来有望な職種トップ100」という特集があると、たいがい上のほうに ランキングされます。

米国労働省の統計では、2012年の時点で、全米で10万人くらいのヘルス・エデュケーターがいました。

就職先はこんなところです(=こういうところが求人広告を出してます)。

  • 自治体
  • コミュニティ
  • ヘルスケア会社

 

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「ヘルス・エデュケーター」は、日本語に直すと、

  • Health (ヘルス) = 健康
  • Educator (エデュケーター) = 教育者

ということで、そのままいけば「健康教育者」という訳語になりますが、なんとなくしっくりきませんね。

昭和の香りのする訳語です。

「健康指導士」という訳しかたもありますが、日本にはたしか「健康運動指導士」というしっかりした資格があるので、この訳語では混乱や誤解を呼びかねません。

ということで、翻訳はあきらめ、ヘルス・エデュケーターのままでいくことにします。

 

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ヘルス・エデュケーターは、資格名ではありません。

仕事(職業)の名前です。

資格ではないので、知識とスキルさえあれば誰でもできる仕事です。

(ただし、CHS という名前の検定試験があり、この試験をパスすると就職に有利)

 

資格名ではないので、企業の求人広告のセリフは

「ヘルス・エデュケーターさんを募集します!」

ではありません。

仕事名ですので、

「ヘルス・エデュケーターのポスト空いてます。応募しませんか」

という言いかたになります。

この違い、なんとなくお分かりでしょうか?

 

ヘルス・エデュケーターの仕事は、2012年の時点で、平均年収で4万2千ドルくらいでした。

だいたい500万円くらいです。

 

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ヘルス・エデュケーターは、仕事(職業)の名前です。

具体的になにをする仕事(職業)かというと…。

  • 社員食堂のシェフを口説いてヘルシーメニューを作ってもらう
  • 社内誌に記事を書く
  • 社内で健康セミナーを開き、自分も講師をする
  • 食育ポスターを作り、社内のあちこちに貼る
  • 食や健康のイベントの指揮監督をする

日本でいう「食育の仕事」のイメージに近いですね。

子供の食育ではなく、大人の食育になりますが。

「大人の食育のプロ」といった感じの仕事です。

 

ヘルス・エデュケーターの仕事には、さらにこういうのも含まれます。

  • 上に述べた一連の仕事に関して、予算をきっちり立て、その予算が承認されるように会社と交渉する
  • 経費を管理し、会社の経営陣に対してきちんと説明をする
  • 「健康プログラム」に対する補助金を獲得するために申請書や予算書を書いたり、審査員の前でプレゼンテーションをしたりする

このあたりは、ビジネスマンの仕事に近いですね。

日本で言うと、

  • 栄養士の仕事
  • ライターの仕事
  • 講師の仕事
  • ポスターなどのツール制作の仕事(=広告代理店のような仕事)
  • イベントの仕事
  • ビジネスマンの仕事

を全部ミックスしたような感じでしょうか。